
ウクライナのゼレンスキー大統領と米トランプ大統領が、テレビカメラの前でおどろきの醜態を演じました。
世も末に見える大口論を見ながら、筆者はトランプ政権が賛美するドイツのAfDを想いました。
先日のドイツ総選挙で躍進した極右のAfDは、しれっとして黒を白と言いくるめるトランプ軍団に似た不吉な気配を帯びています。
ヒトラーはヒトラーを知らなかったが、ドイツのAfDはヒトラーをよく知っています。
だから彼らは野党でいる限りは、けたたましくも醜怪なだけの政治集団に留まるでしょう。
しかし彼らが単独で政権を握るような事態になれば、トランプ“笑えないお笑い”大統領が、「独裁者はプーチンではなくゼレンスキーだ!」」とコペルニクス的大発明をわしづかみにして、世界に投げつけたような事件が起きないとも限りません。
それは例えば、彼らが「ヒトラーは独裁者でも悪魔でもない。独裁者の悪魔はユダヤ人だったイエス・キリストだ!」と神がかり的な発見を発明して興奮し、全ての教会とユダヤ人を殲滅しようと企てるような顛末です。
トランプ大統領の言動の多くとAfDの躍進には、それくらいの潜在的な危険があります。
筆者はドイツ国民とアメリカの半数の国民の正気を信じます。
だが、ドイツには前科があり、アメリカ国民の半数は-徐々に明らかになったように-陰謀論やデマに踊らされやすい愚民である事実が、多少気がかりでないこともありません。
official site:なかそね則のイタリア通信